INTERVIEW

今社員70人なんですが、将来30年後に300人の会社にしたいと所長に言ったら「そんなもんですか？」と逆に突っ込まれたことがありました。
尊敬する経営者の方にも、「どうせ目指すなら六甲山ではなくてエベレストだ！」と言われたことがあり社員さんにとってもっと居続けたい会社にするためにはエベレストを目指さないといけないと感じました。
会社として目指す規模はスーパーゼネコンと呼ばれるような規模ではないかもしれないが、作るものの品質や、幸せそうな社員の数だったり、あるいは自分の子どもにも勧めたいと思えるような
そんな会社に少しでもなれば大きいゼネコンさんに近づけるんじゃないかというのを社員には語ります。

当然働き方改革は最優先に進めています。IT推進やエコ対応などは対外的な要請があるわけですけども、まずは社員さんの意見を聞いてなるべくその思いが叶うようなバランスのとれた経営をしたいと考えていますが、逆にそれが一番悩みの種でもあります。

人手不足がすごく顕著なので、ぜひとも学生さんや中途採用の方、うちがどういう会社で、どこ目指していて、どんな社員がいるのかというのがより分かるような試みはずっとしたいと思っています。

どれも今取り組んでいることですが、

1. 長寿命建物の推進
おかげさまでかつてから公共工事や民間のお客様からも非常に高評価をいただいきものづくりをしてきました。
これからいかにITを駆使した施工になっても結局品質が落ちれば意味が無い、人手不足だからといって効率性ばかり求めるとどこかで建物が長持ちしない、そういう状況になります。
今まで諸先輩たちが築き上げてきたノウハウをこれからも続けていきたいと思っていてそれを続けていく限り長寿建物の推進、強いてはそれがエコにつながるということが非常に大事だと考えます。

2. 福祉施設不足の解消
西暦2000年頃から今西組が保育園や幼稚園、小学校などの建設をすることが増え、それが今では実績となり得意分野になってます。
これから少子化や高齢者もいずれ減る時代がくると思いますが、建物は新築こそなくなってもリフォームの需要はありますので、今までの施工ノウハウや使い勝手の提案、うちのどの所長も経験のあるような福祉関係の建築にこれからも臨むことで需要としてはなくならないと思うし、逆にほかの会社ではできない今西組ならではの建物づくりを目指していきたいです。

3. 安心できる社員さんの職場環境づくり
それらを実現するためには社員さんの働く環境がものすごく大切だと思っていて、特に今はそこにフォーカスして社員さんと日頃会話をし、やってほしいこと、経営としてもやりたいことをぶつけ合いながらどこが一番バランスのとれた改革になるかを探りながら実験的に一つずつ進めているところではあります。

当社の場合、1年目からしっかり施工管理のいろはを学んでいただきつつ4年目あたりからは所長代理として、7年目には現場の大小かかわらず全体の施工計画や工程の管理、お金関係の管理も含めお客様や設計事務所との調整などができるようになります。

一方で他社さんは最近、施工管理を外注されているケースが非常に増えてますし、仮に自社で施工管理されていても、長い工期の現場だと、パーツ（工程別、工種別）しか任せない。
だから現場のすべてを任せられるようになるまでに15年くらいかかっちゃうんですね。

うちの場合は1〜2年の短期現場が多いことも起因して、着工〜竣工までの全工程・全工種の施工管理を（少しずつ）任せる。
一見すると険しい道に見えますけれども、だから成長したいと思えば思うほど、早く一人前になれます。

そうなると残業が多かったり勉強に苦労するように捕らえられますが、そこは働き方改革と並行して進めています。
おかげさまで現在では誇りある社員さんがたくさん揃っています。
頑張りに応じて早くして現場のトップに立てる、そして「私がお客様のために提供した建物」という働きがいが一番感じられやすいのは当社の魅力かなと思っています。

入社前には、何回でもうちの現場を見学できるという取り組みをしています。
面接するだけだとその会社の雰囲気がわからなかったり意図する会社じゃなかったという不安は誰しも感じると思うんですね。
入社前ギリギリまでうちの先輩たち、現場の雰囲気を知ってもらって、それでも今西組が合うなと思った方にぜひお入りいただきたいと思っています。

見学をするときでも僕が随行するのではなく、そこの若い、年の近い先輩と一緒に現場を回る。
そうすると例えば「辞めたいと思ったことはありますか？」とか「今はどんな仕事をしているのです？」と聞きやすいと思うんです。
どんどん聞いてもらって、自分の不安をどんどん安心に変えて、安心しきったところで入社いただく、準備が出来ていればできているほど安心だと思うので。
いかに「0年目」で準備を整えてもらうかというところにフォーカスしています。

1. 自ら動く社員さん
ポジティブに考えてくれる人がいいかなと思っています。 建物に好奇心があって来る人ばかりですが、その中でも主体性を持ってどんな仕事にも取り組む、とにかく自ら動くタイプがありがたいと思っています。

2. 建築を志すきっかけがある人
面接で必ず聞く質問っていうのがあって、「建物は好きですか？」という質問をします。
例えば「幼少時にお家が建て変わった場面を見て、大工さんや現場監督さんがかっこいいと思った。
将来現場監督になって親の家を建て替えよう」と思っている人や、「家業が建設関係で昔手伝ってたことがあり、自分が一人前になるまではとにかくゼネコンで働きたい」という人など建築を志すきっかけがある人を採用したいと思い、この質問をします。

3. コミュニケーション
職人さんと会話する経験は最初ないと思うのですが、それも一番最初にお伝えした「自ら動くこと」でトライ&エラーで繰り返せば最初不安な学生さんも入社して一夏越えて、あごひもの焼けた跡ができたりする中で自然と喋れるようになります。

工事現場は優しい環境ではなく、夏は暑いし冬は寒い、何十万パーツという部材を組み立てていく中で、実際人が使う建物を作るわけですから非常に難しい。
わからないことを勇気を持って決めていくことが非常に多いんですけれども、そんな経験が7年目で本当にできちゃうプログラムがうちにはあります。
「好きな人集まれ！」という感じで建物づくりをし続けたいという人には、ぜひともうちの会社に集まってほしいなと思っています。